茶会日記 ~第12会~ 大红袍茶会

 今更ですが・・・あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

先日(1月9日:遅くなってしまい申訳ありません)、大高中国茶広州店にて「岩茶研究会」というお茶会を開かせていただきました。


名前の通り岩茶を飲み比べをしていく会になります。

今回は大红袍4種類と肉桂・水仙の計6種類の飲み比べです。

A:大高中国茶2018年(20g/110元)

B:近所のスーパーで購入しもの(50g/38元)

C:正山堂岩語の问水(204g/500元)

D:大高中国茶2009年(40g/220元)

になります。

同じ大红袍ですが味わいは全く違います。

原因は同じ武夷山の地区でも産地・加工工程がまったく違うからです。

例えば岩茶の中心地区(风景区)とその周りの山の地区(外山)では全く味は違います。

外山の地区では比較的後味がさっぱりで口当たりがいいです。

それに対して中心地区は初めて飲む人にとってはすこし重く感じるかもしれません。しかしそれは岩茶の内質が多い証拠です。実際に飲み比べてみるとその差ははっきりわかります。始めは外山の方が飲みやすいかもしれませんが、何煎も淹れてくと味が落ちていき、焙煎だけでお茶の味がなものになっていきます。しかし中心地区のお茶になると始めは若干重いと感じるかもしれませんが、実は何煎も淹れてくと味の安定度が格段に違います。先に中心地区の岩茶を飲んでから外山の岩茶のを飲んでしまうと、外山の岩茶が非常にかすんでしまいます。それほど差があります。

 その原因は何か。加工工程に関しては外山でも有名企業なら非常に丁寧に作られると私はおもいます。茶殻を見たらわかるのですが、雑物がなく色合いのムラも少なく、茶葉の破損率も少ないです。そしたら何が原因になるか。それは産地になります。

 中心地区では岩と岩の中に茶樹が生えている状態です。これにより茶樹の根が根強く張られます。(異なる地区もあります)また水捌けが非常に良く、土壌も酸性の土壌で茶樹の成長にとても適しています。また日陰になる場所も多くそいった場所では茶葉の成分が分解されにくその分葉に残ります。内質の高さはこのような環境によるものです。

 対して外山では標高は確かに高いのですが、中心地区から岩をもってきて栽培する、日照時間が長いなどの原因により内質が落ちてしまいます。

 これが産地による茶葉の内質の差です。ですが加工技術の進歩などにより徐々にその差は埋まりつつあります。市場価格では歴然と差はありますが、外山でも中心地区に負けない味わいを持っています。


前おきが長くなってしまいました。湯色ですね。

これも見た目でだけで判断するのは非常に難しいですが、飲んで見たらその差は歴然です。

また飲み比べをすることでそのお茶の良い部分や欠点・どのように作られたがより明らかになり、とても勉強になります。また価格の低いお茶でも淹れ方によってはおいしく感じられ、逆もまた言えます。なので淹れ方の勉強にもなり、1つ1つ丁寧に淹れることの重要性を改めて感じさせられます。

是非そのお茶をより本格的に勉強したい人は同じお茶で会社や価格帯を変えて飲み比べてみてください。内容はかなり濃くなってしまいますが非常におもしろいと思います。

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