茶会日記 ~第14会~ 生普品茶評茶会

 こんにちは、先日広州の私のホームとしているお店で生普洱茶の品茶会が行われたので参加しました。今回は産地別での味わいの違いです。中国国家標準の評茶方式に基づいて行いそれぞれ比べていきます。


 そもそも評茶とは何!?!?普通の淹れた方(品茶)と何が違うの??

って初めての人はなりますよね。

 品茶はお茶の味わいを楽しむ、淹れ方を楽しむ、雰囲気を楽しむ・・・・などいろいろありますが極論淹れ手によって味わいが変わるものです。

 それをとっぱらってお茶の質や製造工程の良し悪しをみていこうというのが評茶になります。

淹れ手の技術が入らないため、そのお茶のいいところも悪いところも全部出てきます。はっきり言うと決しておいしい淹れ方ではありません(笑)ですがそのお茶の全てが出てきます。なのでやって損はありません。そのお茶がどんなお茶であるかどうか知ることは技術向上のためには不可欠です。

 では実際どうやるの??

茶葉の量・水の種類・水量・温度・蒸らし時間・茶器

それらを統一して行います。一般に写真のような評茶器を使用していきます。小学生の科学の時間みたいですね(笑)

今回は全て・・・

茶葉5g/お店の水/水量120ml/温度100℃/蒸らし時間5分/淹れ手・・・私(笑)

で行っていきます。


 まぁ淹れたらこんな感じになります。茶葉の写真忘れました、すいません。まぁ・・・おいしそうには見えませんね(笑)

 こんかいは生普洱茶産地別です。

奥から・・・

「易武」「倚邦」「蛮砖」「冰岛」「老班章」「紫绢茶」

になります。それぞれ普洱茶の有名な産地になります。「紫绢茶」だけは品種が違うので今回は外してもいいかなと。

 まず味見をする前に、茶器に残った香り・茶湯の色合いをみていきます。花や蜜のような甘いいい香りがするか、変な香りがしないかを香りで判断していきます。

 茶湯の透明度・明るさ・不要物がないかなどみていきます。基本的に色合いは濃いが輝きがあり澄んでいるものがいいです。この中だと・・・一番奥の「易武」と奥から4番目の「冰岛」が良さそうです。

続いて味わいをみていきます。

お茶の甘味・茶湯の中に含まれる香り・苦み・渋み・雑味・喉越し・厚みなど・・・・きりがないのですがそれらをみていきます。それらを総称して「内質」と表現したりします。内質が高いと表現されたらその茶葉に含まれる成分が豊富ということになり、低いと言われたらあまり質のいいお茶ではないとなります。それの見極めるにはたくさんの訓練が必要です。


 それが一通り終わったら次は茶殻をみていきます。

これを見る一番の理由は加工工程の差です。不純なものが入っていないか、茶葉の色が均一であるか、柔らかさなどをみていきます。

 まぁ・・・写真で見た感じですと目立ったものはないのでほぼ標準な感じでしょう。

細かく見ていくと発酵度が不均一であったり、芽の肥え方の違いだったり、きりがないのですが(笑)まぁそれは今回は置いときましょう。


 さて結果ですね。

一応今回一番いいお茶として評価されたのは

1位「冰岛」  

2位「老班章」

3位「紫绢茶」「倚邦」

4位「易武」

5位「蛮砖」

となりました。

「冰岛」これは言うことありませんでした。甘味がしっかりしており苦みや渋みを少なく非常いいお茶です。産地も有名ですし。価格は高目ですが・・・私も好きです。

「老班章」こちらも言うことありません。産地も有名ですし、パンチのある香りや味わいが特徴です。内質も高いです。内質が高い分苦みもやや伴ってしまうのが現実です。その差が「冰岛」と出てしまいました。

「紫绢茶」こちらは私の見解からは対象外なのですがまぁ人気がありました。特徴はうま味と濃度の強いお茶でうま味だけで言えば一番です。それでいて苦みは少ないです。しかし甘味にかけてしまっているお茶です。まぁもの珍しいから票を入れた人が多いのかなと思います。

「倚邦」これは総合的にバランスがいいです。茶葉の価格も比較的お手頃な産地です。後味が非常によく、内質も「冰岛」に勝るとも劣りません。一番の特徴は心地よく残る余韻です。

「易武」こちらも非常に有名な産地です。特徴は厚みのある味わいと甘味、苦みの少なさです。多くの普洱茶好き特に女性はここの産地が非常に人気が高いです。ラーメンで例えるなら・・・濃厚なのに後味すっきり系みたいな感じでしょうか・・・・(笑)多分そこまでここの産地が好きじゃないのは私だけです(笑)もしくはまだ本当にいいものに出会ってないのかもしれませんが。ですが内質の高さは認めます。私が苦手な理由は濃厚なら後味も余韻を残して欲しいという要求があるからです。実際ラーメンでもそうです、濃厚あっさり系はそこまで好きじゃないです(笑)あっさり系なら魚介醤油か塩でがいいです・・・鶏ガラもいいな・・・なんの話してるんだ・・・・。

かなり脱線してしまいました。最後は「蛮砖」

「蛮砖」今回これには票が入りませんでした。理由は苦みや渋みが一番目立ってしまったからです。ですが苦みに関しては内質的な面から言えば成分が豊富な証拠でもあります。実際にそれを売りとした普洱茶の産地もありますし、ある程度の苦みはほかの味を引き立てるのも必要です。出て欲しくないのは「渋み」や「えぐ味」です。これに関しては舌のざらざら感、後味の不快感をしばらく残し続けお茶を味わうのに大きく影響を与えてしまうので出したくありません。これがはっかりしてしまうお茶はいいお茶ではありませんし、いいお茶なのにこれが出るのは淹れ手の技術の問題です。これは注意しておきたい味わいの1つですね。


 さて・・・・・こんな感じになりましたが、まぁ今回何万種類とある普洱茶の中のほんの1部です。今回再開だった「蛮砖」も製造工場や微妙な等級の違い、淹れ方によって全然味は変わってきます。逆に今回好評価だったお茶も中に悪いものもあるわけです。

 一応今回は参考の1部ということになります。

是非生普洱茶に興味があったらいろいろな産地で飲み比べしてみてください。

ちなみに私が好きな産地は「布朗山」と「冰岛」です。そこの産地に関してはまた解説していきます。

では今回はこれで失礼します。閲覧ありがとうございました。


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