茶会日記 ~第1会~ 闽南乌龙茶会

  2018年11月8日(木)に大高中国茶広州店にて「闽南乌龙茶会」を開かせていただきました。「闽南(ミンナン)」とは福建省の南に位置する「安渓县」「平和县」「永春县」などの都市の総称です。

 今回は大高中国茶から秋の新茶で闽南乌龙茶の代表である「黄金桂」が2種類と「鉄観音」が4種類が届いたのでこの6種類の試飲と私の方で準備した茶葉「白芽奇兰」と「永春佛手」。合計8種類試飲しました。

 早速反省点ですが・・・時間に対してお茶の種類が多すぎました。1時間半~2時間の予定でしたが大幅にオーバーして3時間くらいやってしまいました。今日来てくださったお客様はたまたま時間があったの良かったですが今後はもっと時間をしっかり計算しお茶会を開かなければいけないと思いました。 

 前置きが長くなってしまいましたが、それでは早速今回のお茶会のお茶について簡単に紹介していきたいと思います。

黄金桂(火烧山):福建省安渓县のお茶1つです。「火烧山(フォシャオシャン)」は山の名前です。

・黄金桂(黑旦):こちらも上記と同じ産地ですが、こちら茶樹の品種が「黒旦」という品種で、上記の茶樹より樹齢が長いです。

・白芽奇兰(茶王 ):こちらは福建省平和县のお茶になります。「白芽(バイヤー)」は茶葉の芽が綺麗な翡翠色をしているのでこの名がつけられ、「奇兰(チーラン)」が茶樹の品種の名前です。福建省ではその年に出来たお茶の出来を争う大会「斗茶(ドウチャ)」というものが非常に盛んです。その厳しい戦い大会の中で「茶王」という最優秀賞を受賞したのがこちらになります。なので市場に回る価格も一般のものよりはるかに高くなります。

・永春佛手(雪梨香):こちらは福建省永春县のお茶になります。「佛手(フォーショウ)」は仏様の手を意味しています。闽南乌龙の大葉種の代表で仏様の手のように大きいことからこの名前がつけられたそうです。実際に後で茶ガラをチェックしていきますが、葉が他の茶葉より比較的大きいことがわかると思います。 

続いて闽南乌龙茶の一番の代表である「鉄観音(ティェグァンイン)」です。どれも福建省安溪县のお茶となります。

・鉄観音(花香):こちらは清らかな花の香りと、今日の中では比較的さっぱりとした味わいのあるお茶です。

・鉄観音(金賞):福建省の斗茶で金賞を受賞したお茶です。こちらも非常に高価で今日用意した中では一番高価なものなります。私が今回試飲した中で一番おいしいと感じたのがこれになります。

・鉄観音(红芯):鉄観音の茶樹の原種と呼ばれているものです。茶樹の樹齢はでは今日なの中で一番古いと思われます。茶葉が他の茶葉より赤いのが特徴となっています。鉄観音特有の香りである「音韵(インユン)」別名「观音韵(グウアンインユン)」の本来の香りが楽しめるお茶かなと思います。

・鉄観音(酸香):こちらは貴重な茶葉となります。加工工程が他の茶葉より複雑で生産できる量も少ないようです。私も今回初めて味わったお茶で今回一番試飲してみたかったお茶になります。

 初めに申訳ありません。お茶を淹れる都合上すべての写真をとることでが出来ませんでした。なので今回は一部だけのさせていただきました。写真を提供してくださったお客様にこの場を借りてお礼を申し上げさせていただきます。

 それでは簡単ではありますが検討してきます。

まず「花香」ですが予想通り、一番湯色が薄くさっぱりとした味わいのものとなりました。今中国では鉄観音に限らず、比較的さっぱりした味わいや香り(清香型)が人気となっています。非常に飲みやすいです。今回のお茶会で一番おいしいと評価いただいたのが黄金桂(火烧山)で、こちらも今回用意した中では清香よりのものです。

 「紅芯」は今日入れた中で一番、味わいが濃かったものだと思いました。茶湯の色合いも他より濃いです。樹齢の年月の長さを感じさせてくれる一品でした。闽南乌龙茶ではこのような味わいが珍しいと思うので貴重な体験をさせていただいと思います。

 次な私個人が一番おいしいと感じた「金賞」です。私個人の感想ですが一番「音韵」をきれいに感じられたのがこちらのお茶です。香り・味わいともにバランスがとれていて、後味も秋茶特有の芳醇さも感じられ満足いくお茶でした。

 最後は「酸香」です。こちらは私が初めて感じる後味の味わいのあるお茶でした。果物やお酢の角の立った酸っぱさではなく、非常にまろやかな酸味で、例えるなら・・・・「高級お寿司屋さんの酢飯を食べた時のようなまろやかさ、でも香りが違う」といったのが個人的な印象でした。

 その他のお茶の味わいは後日、また写真が準備できた後再度ブログの方で更新させていただきます。ご了承ください。  

` 茶殻をチェックしていきます。なぜ茶殻をチェックしていくかは後日ブログの方でアップしていきたい思います。

 色合いはアップした写真でははっきりしていないので今回ブログでは省略させていただきます。

 今回見て頂きたいのは茶葉の盛り上がり方です。茶葉がしっかり盛り上がっている状態。これは私が自分でこのように作り上げたのではく盖碗から直接出したものになります。比較的盛り上がって、茶葉の縮れ具合も残っている感じです。今回は1種類のお茶に対して3~4回しか試飲してないのまだお茶の味わいが残っている証拠です。しかし「火烧山」と「花香」は縮れがほどけて、へなってきています。これらのお茶は他のお茶より味・香りの持続性が低いということになります。

 次の「佛手」見て下さい。前述述べたように、他の茶葉より茶葉が大きいです。この茶葉の特徴で今日のお茶の中では味が濃い目のものでした。


 今回のお茶会の反省ですがやはり時間に対してのお茶の種類が多かったので時間が大幅にかかってしまいました。

 また今回は秋がメインでしたが同じ種類で春茶もまぜて試飲していったほうが、春と秋2種類の味わいの違いが楽しめ、より有意義にお茶を飲めると思いました。

 今回のブログを通して少しで中国茶に対して興味・関心、またこれからお茶会を開こう・もしくはすでに開いている方の参考になったら幸いです。

 貴重な時間を削って閲覧いただきありがとうございました。

  

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